善応寺
東山遊歩道の一角、曹洞宗の寺院
善応寺はその名が示す通り、観音尊像を本尊に創建された寺である。
初め京都建仁寺に祀られていたが三木自綱(よりつな)の念持仏となり、飛騨を平定した永禄年間(1558年)、松倉築城の折、城下の西之一色村に堂守を建て、真言宗善応寺として開創され、今もその地名が残っている。
天正13年(1585年)、金森長近(かなもりながちか)*によって松倉城は落城し、寺も焼失したが、火中に燦然と輝く尊像に驚いた長近は、高山城に移ると境内にてそれを祀った。その後、慶長14年(1609年)長近公の菩提所として素玄寺が建立されると、その塔頭(たっちゅう)として寛永3年(1626年)曹洞宗善応寺として再興された。
*金森長近:飛騨国初代藩主。6代に渡って飛騨の地を治めたのち山形県上山へ転封となる。
お地蔵様の寺
- 京都釈迦堂を模した地蔵堂には、天明年間、夢のお告げにより越前勝山から迎えられたという、等身大の石地蔵が祀られ、子供の病気平癒、息災延命の祈願に多くの信者が集まる。
- 大正14年の再建後も境内に身代わり地蔵が二千体以上も祀られ、講中を中心に法要が営まれ、秘仏の観音様と同様、地像様の寺としても知られている。
坐禅の寺
- 第11世雲外勝岳和尚は、昭和40年の結制より、毎週木曜日参禅会、梅花講、日曜学校等幅広い教化活動を続け、昭和49年にはいつでも、誰でも座れる場所、「坐禅堂」を建立し、全国より参禅者が集まる。
- 坐禅体験ができる貴重なお寺である。(要:体験料)
基本情報
- 所在地
- 岐阜県高山市宗猷寺町177
- アクセス
- JR高山駅より徒歩20分
- 駐車場(大型バス)
- なし
- 駐車場(普通車)
- あり