飛騨高山旅ガイド

市内からほどなく、なだらかな山の中腹を登ったところにある築200年合掌造りの重厚な古民家。100年以上も大切にされてきたビンテージベアやオリジナルベアを取り扱う【テディベアエコビレッジ】は、テディベア好きな人はもちろん老若男女問わずに年間3万人ほどが訪れるとても素敵な場所。

「変わらないですよ。もともと素朴な感じで」

高山市内出身でとても明るく穏やかに話す瀬戸山さんからは、キラキラとした素敵な空気がにじみ出てるようだ。一目惚れしたという築200年古民家を再生した【テディベアエコビレッジ】では、国内外問わずテディベアが1000体以上所蔵されてる。

「このあいだ素敵な話があって．．．」目をキラキラと輝かせながら嬉々とした様子で、人の上半身ほどはあるだろう大きさのふわふわなテディベアを持ってきてくれた。丁寧に作られた高山家具にちょこんと座ったベアは、とても愛らしく可愛いのを認めざるを得ない。

「香港のお客さんで、以前大きなテディベアを持ち帰り、今回里帰りと言ってパスポートまで用意！空いてた席に座らせてもらって、飛行機で里帰り！こんなに大きなテディベアをそこまでして連れてきてくださる。そのテディベアの名前がTAKAYAMA。4年越しのことでとても感動しました」

機内持ち込みサイズであるだろう大きなベアをわざわざ連れて歩くのは、大事にしている思いと感動がとても伝わる。

「テディベア好きはたくさんいて自分のベアを連れて、旅をなさる。そういった方々は、自分のベアを抱いて訪れてくださいますね」

さっそくテディベアが集まっている館内を案内してもらった。触れることのできる、館内を持って回れるベアも用意されており、すべて撮影OK！いろいろ見て回るが見きれないほどのベア、ベア、テディベア！

「恋愛の聖地で恋愛が成就したとのこと、御礼のお手紙を多数いただくのです」さらに嬉しそうに、話してくださいました。

「彼氏と来て、恋愛が成就しました、結婚しました。ここでぜひ働きたいです。働きました。赤ちゃんもできました。」

という、スタッフがまさにラブパワーがあることを体現してる。館内には大きなベアのチャペルがあり、こちらのベアは2m近くとかなり大きいが、ラブパワーに満ちた恋人の聖地だという。他にも「観光って疲れるじゃないですか。」と、2階にはわざわざJAXAから取り寄せたという地球の写真にゆったりとした高山家具、癒しの音楽・・すっかりひと眠りしてしまいそうな空間だ。

自らアメリカに出向き作家に会いに行ったことのある瀬戸山さんは自身のテディベアについて語ってくれた。

「何でも話すし、様々な時に救ってくれた、愚痴ったし、たたいた。ごめんねって感じで。さらには泣いたときにも…。そして今がある。泣きたいときばっかりじゃないですか」名前は＜クリス＞、クリスマスに自分でGetしたので名前もクリスに。

「それで救われた気持ちになった。どんなことでも受け止めてくれる。」

老若男女いろんな人に、癒されてほしい。とテディベアを通して高山から世界を見つめる瀬戸山さん。お隣にはショップとリトルベアカフェも併設しており、丁寧に作られた地元の食材を使ったメニューが並び、おいしいコーヒーやケーキも食べることができる。外観も内観も趣のあるパワーに溢れた「テディベアエコビレッジ」、心も体も癒されに、また来たいと思わせる魅力がある。