高根町
「高根町」は長野県境に位置し、北に乗鞍岳、南に御嶽山と二つの3,000m級の山を一望できる自然豊かなエリア。下呂市にまたがる「飛騨御嶽高地トレーニングエリア」は、世界のトップアスリートも訪れる地として注目されています。
高根町エリアの特徴
野麦峠を擁する地、今やスポーツのメッカに
明治から大正時代、貧しい飛騨から遠く信州へと糸引き稼ぎに行く娘たちが通った旧野麦街道。吹雪の中を歩いた街道の難所、標高1,672mの「野麦峠」が高根町にあります。
現在は、夏でも涼しい気候と高地の環境を求め、アスリートたちがトレーニングに訪れる地として注目されるように。また、その気候をいかして栽培される在来種の「火畑そば」やメロン並みの糖度がある「タカネコーン」も人気となっています。
高根町を訪れたら御嶽山(おんたけさん)の北端・継子岳(ままこだけ)を眺めることを忘れずに。継子岳は富士山のように見えることから「日和田(ひわだ)富士」の別名があり、雄大なスケールで魅了します。
高根町の自然が楽しめる絶景スポット
御岳山と乗鞍岳を望む高根町、歴史が紡ぐ美しい眺望
北を乗鞍岳(のりくらだけ)、南を御嶽山に挟まれた高地にある高根町。御嶽山の北麓、標高1,300mに広がる「日和田高原」からは、南北4kmにわたって峰々を連ねる御嶽山、その北端の峰である継子岳の絶景を眺めることができます。この眺望はきれいな富士山型に見えることから「日和田富士」とも呼ばれています。
日和田高原には白樺林が広がり、古くからの伝説が残る杣ケ池(そまがいけ)や小川があり、初夏のレンゲツツジなど季節ごとに貴重な山野草や野の花が楽しめます。
生糸の輸出を支えた女工史、小説や映画『あゝ野麦峠』でも語られる野麦峠があるのは、標高1,672m、飛騨(岐阜県)と信州(長野県)の県境。夏には新緑、秋には紅葉と四季折々の景色を堪能できます。
冬季に見られる「青氷の滝」は、岩肌を滴り落ちる水一滴一滴が作り上げた氷の芸術。冬の寒さが厳しい高根町ならではの絶景を各地で見ることができます。
高根町のおすすめ体験・観光スポット
歴史と高地の自然環境をいかしたここならではの体験
また、飛騨と木曽の中間地点でもある日和田高原にはたくさんの石仏があり、それぞれに昔を生きてきた人と馬との物語が込められています。現地には案内・解説看板が設置されており、QRコードをスマートフォンで読み込みながら回る「日和田高原 石仏めぐり」が人気です。
高地である高根町内にはキャンプ場が多く、夏でも涼しく快適に過ごせます。この自然環境をいかした高地トレーニングエリアは、日本が世界に誇るトレーニングスポットのひとつ。気圧が低く酸素濃度が薄い高地で練習することにより、心肺機能を高められるとして様々な競技のアスリートたちが訪れています。
一般の人が使用できる場所もありますので、スポーツや健康増進に取り組んでみてはいかがでしょうか。高地なので散歩だけでも効果が期待できます。
キャンプや散策の後は、自然に囲まれた「塩沢温泉七峰館」の温泉でリフレッシュ。「美肌の湯」とも呼ばれる炭酸水素塩温泉が心身を癒してくれます。
高根町ならではのグルメとお土産
高冷地で栽培される特産品「タカネコーン」「火畑そば」
標高1,000m~1,300mの高地を利用して栽培される在来種の小そば「火畑そば」も高根町の名物。ルチンが多く含まれ、風味と香りが高く、山いも粉を入れるとツルツルとした食感のお蕎麦になります。秋に開催される「火畑そば収穫祭」には、新そばを求めて多くの蕎麦通が集います。
その他、塩を使わない伝統食「無塩の漬物すな」や、地元産の「えごま油」、家庭でも温泉気分を味わえる「塩沢温泉七峰館湯の素」など、お土産にぴったりの商品が揃っています。道の駅「飛騨たかね工房」などでお買い求めください。
高根町のイベント
野麦街道の歴史に思いを馳せながら歩く「野麦まつり」
毎年5月に長野県と合同で開催される「野麦峠まつり」。地元の小中学生を中心とした子どもたちが、古人の苦難に思いを馳せながら、当時の衣装を仮装して野麦街道の山道を歩きます。約1時間ほどの行程を、ネイチャーガイドや地元の方のお話を聞きながらゆっくりと行進。山頂広場にあるイベント会場では、火畑そばの販売なども行われます。
秋の「火畑そば収穫祭」は、町自慢の新そばを求めて県内外から多くの人が集まります。豊かな香りと味は蕎麦通を唸らせるほど。挽きたての蕎麦をぜひご堪能ください。
また、年中楽しめるイベント「日和田高原 石仏めぐり」もおすすめ。高根町日和田地区には旧鎌倉街道が残っており、その脇にはあちらこちらにおよそ600体の馬頭観世音などの石仏がたたずんでいます。各所に設置されている解説看板のQRコードをスマートフォンで読み込み、それぞれの石仏に秘められたストーリーを紐解きながら散策をお楽しみください。