一之宮町
古き良き飛騨の伝統と豊かな自然を守る「一之宮町」。標高650mでJR高山駅から南へ一駅(無人駅)の距離に位置し、富山湾へ注ぐ神通川の源流を有する分水嶺の町です。地元の人と交流しながら行う自然体験も人気となっています。
一之宮町エリアの特徴
自然の恵みと山里の食、臥龍桜やどぶろくを堪能
田舎暮らしと、地元の人たちとのふれあいが体験できる「グリーンツーリズム」が盛んな一之宮町。農村体験で汗を流し、町のシンボルである「臥龍桜(がりゅうざくら)」を眺め、分水嶺が見られる「位山(くらいやま)」の散策を楽しむなど、自然の恵みと山里の食を体感できます。
なかでも特筆すべきは内閣府認定の「どぶろく特区」。町内の民宿やレストランで、この町で作られたどぶろくが味わえます。また、冬季にはぜひ「モンデウスパーク」へ。北アルプスを望む絶景と、白銀のゲレンデが広がるウィンタースポーツの舞台が瞼に焼き付くはずです。
一之宮町の自然が楽しめる絶景スポット
国の天然記念物「臥龍桜」と日本200名山の一つ「位山」
樹齢1100年を越えて今なお咲き誇る一之宮町の名所「臥龍桜」。樹形が龍の臥した姿に似ていることから臥龍桜と呼ばれており、幹の太さは周囲7.3m、枝の長さは東西20m、南北30mに広がる大樹で国の天然記念物に指定されています。無数の淡いピンク色の桜花が視界一面に広がり、龍のごとく雄大な姿は迫力と美しさを兼ね備えています。
5月上旬には市指定史跡「御旅山(おたびやま)」で、高山市の花でもあるコバノミツバツツジが見頃を迎えます。JRの線路沿いに咲くため、タイミングが合えば列車と一緒に撮影することができます。
日本200名山の一つ「位山」は標高1,529m、飛騨のほぼ中央に位置します。南西から北東にのびる稜線は、飛騨北部と南部の境界。宮川と飛騨川を分ける分水嶺の山です。
古来より霊山として崇められてきた位山は、「飛騨一宮水無(ひだいちのみやみなし)神社」のご神体で、頂上付近にある天の岩戸は水無神社の奥宮と言われています。位山には「位山遊歩道」と「位山巨石群登山道」の2つの登山コースがあり、積雪期にはスキー場のリフトを利用して、山スキーやスノーハイクのコースとしても楽しめます。
一之宮町のおすすめ体験・観光スポット
自然、文化、人々との交流を楽しむ農村体験「グリーンツーリズム」
「グリーンツーリズム」のプログラムが豊富な一之宮町。「飛騨一之宮グリーン体験宿」での宿泊を通して、地元の方たちとふれあいながら自然体験ができます。
春は田植えや山菜の収穫、夏は川遊びに魚掴み、ナイトハイク、野菜収穫体験。秋にはキノコ狩り、自然散策、冬はかんじきスノーシューウォーキングなど、農村体験をはじめアウトドアや食体験などの忘れられない時間が待っています。
また、「高山市位山交流広場~モンデウスパーク~」では、春から秋にかけて位山登山やハイキングが楽しめます。登山道が整備されており、危険箇所も比較的少ないため、初心者やファミリーでも気軽に挑戦できるコースです。
冬にはスキー場となり、サラサラの雪質とお子様連れにも優しい充実した設備が人気。山頂から望む北アルプス、乗鞍、御岳の絶景も必見です。
一之宮町ならではのグルメとお土産
内閣府認定「どぶろく特区」で味わう本物のどぶろく
大吟醸「臥龍桜」は、神通川の源流・位山の伏流水と飛騨産の酒米「ひだほまれ」を使って仕込んだ生酒で、フルーティーな香りが特徴です。飛騨の伝統工芸品「宮笠(みやがさ)」は、軽くて通気性と耐久性に優れているため、農作業や雪かきに最適。複雑な編み方のものは装飾品として玄関などに飾られることもあります。
一之宮町のイベント
飛騨人が篤く信仰する「飛騨一宮水無神社」
飛騨の国で一番社格の高い一宮として、また古来より飛騨人の心の拠り所として信仰を集めている「飛騨一宮水無神社」。この神社ならではの独特な芸能神事からは、飛騨地方の風習や文化、原風景を垣間見ることができます。
毎年5月の「例祭」では、水無神社から飛騨一円に広まったとも言われる岐阜県指定無形文化財に指定される「闘鶏楽(とうけいらく)」や「獅子舞」、「神代踊り(じんだいおどり)」が奉納され、参拝者にどぶろくがふるまわれます。
なかでも飛騨路に春を告げる「飛騨生きびな祭り」は見逃せません。五穀豊鐃と女性の幸せを祈願するお祭りとして、その年に選ばれた女性9人がきらびやかな平安装束で表参道から境内まで約900mを練り歩きます。平安の昔を偲ばせる祭行列は、例年多くの人で賑わいます。
その他、春には「臥龍桜まつり」が開催されます。臥龍桜がある臥龍公園内に屋台村が設置され、一之宮町の特産品やみたらし団子などの軽食が販売されます。桜を眺めながらゆったり過ごすことができるイベントです。