アニメ「氷菓」聖地巡り1泊2日の旅
気になるモデルコース
省エネを信条とする高校1年生、折木奉太郎は、ひょんなことから廃部寸前のクラブ「古典部」に入部することに。「古典部」で出会った好奇心旺盛な千反田える、中学からの腐れ縁 伊原摩耶花と福部里志。彼ら4人が神山高校を舞台に、数々の事件を推理していく。飛騨高山を舞台とするアニメ「氷菓」の作中に登場するゆかりの聖地を巡るモデルコース。「わたし、気になります!」
- 所要時間
- 2日間
- 交通手段
- 徒歩・路線バス
JR高山駅
飛騨高山の玄関口として知られるJR高山駅は、2016年に改修され、新しい駅舎となりました。様々な場所に飛騨産の檜(ひのき)が使用され、「木の国 飛騨高山」を体現した駅舎です。乗鞍口(東口)正面にはタクシー待機場、観光案内所があり、高山濃飛バスセンターが隣接しています。まずは観光案内所で「氷菓✕飛騨高山 舞台探訪マップ」を手に入れましょう。
- 住所
- 高山市昭和町1-22-2
- 営業時間
- きっぷ売り場 6:00~20:50
鍛冶橋交差点
1話「伝統ある古典部の再生」/4話「栄光ある古典部の昔日」/10話「万人の死角」/18話「連峰は晴れているか」
JR高山駅を背に左手へ。交差点を右、大通り沿いに歩くと、鍛冶橋交差点に出ます。高校の行き帰りの通り道として各話に登場。今回の聖地巡りの起点と言っても良い場所です。しかし、奉太郎や里志が連れだって歩くシーンでは実際の通りの順には登場しません。間違い探しも楽しいかも?
鍛冶橋駐車場
11話「愚者のエンドロール」
鍛冶橋交差点を左へ、本町通りを北に向かって進みむと、右手に市営「鍛冶橋駐車場」が見えてきます。朝市、古い町並に近く便利な立地の駐車場。お車でお越しの際はこちらまたは空町駐車場(高山市図書館)が聖地巡りに便利でしょう。立体駐車場なので高さ制限があります。
飛騨高山にぎわい交流館 大政
飛騨高山にぎわい交流館「大政」は、大正時代末期に建築された町家である旧大政染物店を改修・整備した施設です。宮川朝市と本町を繋ぎ、まち歩きに便利な位置にあります。無料の休憩所には飛騨の家具が備えられ、食べ物の持ち込みもOKです。道路をはさんだ向かい側には有名な"あの"看板を見つけることができます。
- 住所
- 高山市本町4丁目1
- 電話番号
- 0577-70-1700
- 営業時間
- 9:00~21:30
- 休業日
- 12月29日~1月3日
行神橋(ぎょうじんはし)
オープニング
大政に隣り合う行神橋を渡り、宮川朝市へ。この橋から上流の鍛冶橋を眺めることができます。オープニングタイトルの画面です。
飛騨高山宮川朝市
オープニング
江戸時代から続く歴史のある朝市。新鮮な野菜や果物、花などが売られ、四季折々の楽しみがあります。午前中は朝市のため交通規制され、午後もその流れから車の往来が少ないため、学生さんが通学路に使うことの多い道。階段を降りると川べりを散歩することができ、市民の憩いの場となっています。
- 住所
- 高山市下三之町
- 電話番号
- 0577-32-3333
- 営業時間
- 4月~12月 7:00~12:00
1月~3月 8:00~12:00
※売り切れ次第終了する店あり - 休業日
- 年中無休
古い町並(上三之町)
10話「万人の死角」
城下町の中心、商人町として発展した高山の上町、下町の三筋を古い町並と呼んでいます。今でも造り酒屋などの商家が軒を連ねており、江戸時代の面影を残す町並の見学に多くの観光客で賑わっているエリアです。古い町家を利用したオシャレな和カフェも多く、入須先輩と一緒に奉太郎が訪れた御茶屋もその一軒。「喫茶一二三」です。
- 住所
- 高山市上三之町ほか
- 営業時間
- 9:00頃~18:00頃(各店舗による)
- 休業日
- 火曜日または水曜日が多い(各店舗による)
喫茶去 かつて
10話「万人の死角」/ 11話「愚者のエンドロール」
古い町並の上三之町に位置する「喫茶去かつて」。表にかかっている看板は、毎年4月3日の生きびな祭当日に「喫茶 一二三」に変わる粋な演出があります。人気メニューは和パフェの「あまがさね」。甘味をいただきながら、この後の聖地巡りの予定を立てましょう。
- 住所
- 高山市上三之町92
- 電話番号
- 0577-34-1511
- 営業時間
- 10:00~17:00
- 休業日
- 水曜日
高山市図書館 煥章館
18話「連峰は晴れているか」
「小木はヘリコプターが好きなんかじゃなかった」…古い新聞記事を調べるシーンで図書館が登場。モデルとなった高山市図書館「煥章館」は、明治時代の小学校を再現した外観が特徴です。館内には、高山市にゆかりのある作家の作品や飛騨の歴史・文化に関する書籍が豊富に揃っています。観光スポット近くの立地であるため駐車場の利用も多く、観光パンフレットやガイドマップも用意されています。
申請書を記入・提出することで、館内の撮影可能!受付まで申し出てくださいね。※書籍や来館者を目的とした撮影は許可されません。
- 住所
- 高山市馬場町2-115
- 電話番号
- 0577-32-3096
- 営業時間
- 9:30~21:30
- 休業日
- 月末(図書整理日)
図書蔵書点検日(11月下旬~12月上旬)
年末年始(12月31日~1月3日)
バス停 まちの博物館
煥章館前の道路を横切り、階段を降りると「まちの博物館」の裏手に出ます。博物館の中庭を表へ向かって突っ切ると、正面入り口にあるバス停へたどり着きます。ここから次の目的地、日枝神社までバスが出ています。本数が少ないので、時間をうまく合わせて利用すると良いでしょう。日枝神社はやや離れているので、行きか帰りのどちらかだけでもバスに乗れると効率が良いです。
のらマイカー南線(右回り) | |||
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まちの博物館 | 9:04 | 12:04 | 15:54 |
日枝神社 | 9:07 | 12:07 | 15:57 |
日枝神社
オープニング/20話「あきましておめでとう」
オープニングで参道の階段を4人で歩くシーン、また、着物姿のえるが初々しい20話で登場。1141年(永知元年)創建の由緒ある古社 日枝神社。飛騨初代国主 金森長近公の庇護を受け、現在に至るまで高山市南半分の氏神として市民の崇敬を集めています。獅子舞の伝承を盛んに行っており、お正月や各神事に飛騨の伝統的な獅子舞が舞い踊る姿を見ることができます。お正月には着物姿の参拝者もちらほら見かけ、荒楠神社のワンシーンを彷彿とさせます。
- 住所
- 高山市城山156
- 電話番号
- 0577-32-0520
- 営業時間
- 参拝時間9:00~16:00
バス停 天満駐車場
日枝神社から天満神社まで歩き、匠バスに乗車します。この前後の時間にもバスは走っています。
匠バス南北線(復路) | ||||||
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天満駐車場 | 11:25 | 12:55 | 13:25 | 13:55 | 14:55 | 15:25 |
高山陣屋前 | 11:28 | 12:58 | 13:28 | 13:58 | 14:58 | 15:28 |
バスの待ち時間には、駐車場向かいの飛騨天満宮へ。学問の神様 菅原道真公の三男兼茂公が建立した飛騨天満宮。2023年には創建1100年を迎え奉祝祭が盛大に執り行われました。敷地内には約50本の梅が植樹され、毎年3月下旬ころ、馥郁とした香りが境内に漂います。
- 住所
- 高山市天満町2-30
- 電話番号
- 0577-32-1466
バス停 高山陣屋前
中橋観光案内所
「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」に連続して選ばれているアニメ「氷菓」。認定プレートと御朱印が中橋観光案内所に設置されています。声優さんのサインやポスターが飾られ、ファンには見逃せない場所。「氷菓米」「える米」「氷菓カレー」も好評販売中。
- 住所
- 高山市本町1-2
- 電話番号
- 0577-36-1011
- 営業時間
- 9:00~18:00
- 休業日
- 12月31日~1月3日
本町2丁目(招き猫)
オープニング
本町2丁目の看板猫。季節ごとにこの台座に設置する人形は変わります。招き猫が登場するのは1~3月。また、実はもう1体同じ通りにあります。探してみるのも楽しいかも?
飛騨高山アンテナショップ まるっとプラザ
高山市各地域の特産品や新鮮な旬の野菜を販売しているアンテナショップを販売している「まるっとプラザ」。伝統食材、高冷地栽培の野菜や果物の加工品、クラフト関係まで、幅広いラインナップを取り揃えています。店舗の一角には「氷菓」特設コーナーが備えられ、過去のポスターや交流ノートがあり、ファンの交流スポットとなっています。
- 住所
- 高山市本町2丁目60
- 電話番号
- 0577-77-9200
- 営業時間
- 10:00~16:30
- 休業日
- 無休※臨時休業あり
バグパイプ
3話「事情ある古典部の末梢」
1日目の締めくくりは「バグパイプ」。ここに来たなら当然、ウィンナーココアをチョイス。壁掛け時計が刻むリズムにゆったりと身をまかせ、氷菓の世界を味わいましょう。同じ席をチョイスしたいところですが、アニメ放映10年を過ぎても人気は健在、お目当ての席は埋まってしまうことも多いです。午前中や3時過ぎは散策ついでの観光客で賑わうので、ランチ直後や夕方が狙い目。水出し珈琲、手作りスイーツ、季節限定の飛騨の果物を使ったジュースも人気メニュー。昔ながらの純喫茶は開店当時より多くの地元の人々に愛されています。
- 住所
- 高山市片原町75
- 電話番号
- 0577-33-7401
- 営業時間
- 9:00~18:00
- 休業日
- 無休
高山濃飛バスセンター
旅の2日目はバスでスタート。JR高山駅の隣、高山濃飛バスセンター①番乗り場から、下呂行きの路線バスに乗車します。
濃飛バス 下呂線(下呂行き) | |
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高山濃飛バスセンター | 9:05 |
飛騨一之宮 | 9:20 |
- 住所
- 高山市花里町6丁目125番地
- 電話番号
- 0577-32-1688
- 営業時間
- 6:30~19:00
- 休業日
- なし
バス停 飛騨一之宮
飛驒一宮水無神社
最終話「遠回りする雛」
飛騨一宮水無神社で毎年4月3日に行われる生きびな祭が最終話に登場します。この祭では、近隣の女性たちがひな人形に扮し、行列を作って練り歩きます。春の遅い飛騨地方ではこの日に桜が咲くことはあまりありません。が、近年暖冬の影響で開花と祭が重なることもあり、そのような折には僥倖を喜ぶ人々の歓声で飛騨一之宮が沸き立ちます。
- 住所
- 高山市一之宮町5323
- 電話番号
- 0577-53-2001
臥龍公園
最終話「遠回りする雛」
龍が臥した姿に似ていることから名付けられた「臥龍桜(がりゅうざくら)」を囲む公園。樹齢1100年余りの古木ですが今なお樹勢良好、毎年見事な花を咲かせます。枝張り30m、高さ20mに及ぶ大樹、開花時期は毎年4月中旬~下旬ころです。花弁が舞い散る印象的なラストシーンを思い浮かべながら静かな公園で足を休めるのも良いでしょう。
- 住所
- 高山市一之宮町226-2
- 電話番号
- 0577-53-2211
バス停 飛騨一之宮
濃飛バス 下呂線(高山行き) | |
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飛騨一之宮 | 11:09 |
高山濃飛バスセンター | 11:27 |
高山濃飛バスセンター
同じ①番乗り場から、のらマイカー北線(左回り)に乗車。
のらマイカー北線(左回り) | |
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高山濃飛バスセンター | 11:35 |
斐太高校前 | 11:45 |
斐太高校
各話
いよいよアニメ「氷菓」のメッカである斐太高校へ。神山高校の雰囲気そのままの斐太高校は、旧制中学の伝統を引き継ぐ名門校として地元でその名が知られています。原作者 米澤穂信氏の母校でもあり、直木賞受賞の際には記念講演が行われました。学校の前には大八賀川が流れ、毎年卒業式に行われる「白線流し」はTVドラマの舞台にもなりました。
※学校の敷地内への立ち入り、生徒の撮影は固く禁止します。
※学校は生徒の学び舎です。生徒に配慮しない行動が報告された場合には斐太高校をモデルコースから削除し、今後一切のご紹介をしません。
不動橋
21話「手作りチョコレート事件」
斐太高校を背に5分ほど歩いた連合橋交差点、アニメでは入須先輩の実家「恋合病院」とされていた久美愛厚生病院の跡地です。病院は2012年に移転し、現在はこの地は高山警察署となっています。
この交差点を右、橋の手前を左に川沿いを歩くと、10分ほどで木造の橋にたどり着きます。盗まれてしまったチョコレートの謎、問い詰められた里志が奉太郎に気持ちを打ち明けるシーンで登場した不動橋(ふどうばし)です。人しか通れない幅の小さく素朴な不動橋は、昔から何も変わらず懐かしいまま。欄干にもたれて川を眺めれば、悩める里志と奉太郎の目に映った風景が広がります。
弥生橋
18話「連峰は晴れているか」
この橋を渡り、対岸の本町通りへ向かいます。弥生橋の下に架かっていた太鼓橋を4人が渡る姿がオープニングで流れますが、豪雨災害で壊れたのち撤去されたため、今は見ることができません。
本町4丁目(郵便ポスト)
5話「歴史ある古典部の真実」
「折木供恵殿 聞きたいことがあって手紙を送る」――古典部に入ったことにより信条の省エネスタイルが貫けなくなってきた奉太郎が姉 供恵に手紙を送るポスト。近年、町の郵便ポストはその数を減らしましたが、このポストは健在。旅先から手紙を送るのも楽しいもの。飛騨高山の旅の思い出を綴った手紙を投函してみてはいかがでしょうか?
宮川河川敷公園
11話「愚者のエンドロール」
ポストの先、薬局の角を左に曲がり、細い小道から河川敷に降りることができます。階段が急なので気を付けて。川が流れるすぐ横に整備された河川敷公園は気持ちの良い場所で、市民の憩いの場となっています。川の流れに目をやればオープニングそのままの宮川の景色を堪能できます。このままぶらぶらと上流へ向かって歩き、鍛冶橋のたもとの階段を上ります。
鍛冶橋(かじばし)
18話「連峰は晴れているか」
初日、聖地巡りの起点となった鍛冶橋へ戻ってきました。橋中央の「手長」「足長」の像の写真を撮り、旅のしめくくりとしましょう。この像は、日枝神社の例祭で曳き出される「恵比寿台」の屋台に飾られている見事な木彫りの彫刻に由来します。
アニメ「氷菓」の放映から10年、既にない風景もありますが、いつまでも変わらぬこの地の魅力も多く残されています。ご紹介した場所以外にもゆかりの場所はたくさんあります。まだまだ続く旅、次回はぜひ奥飛騨へ。