飛騨高山旅ガイド

古い町並から徒歩ですぐ、高山市図書館 煥章館（かんしょうかん）。館内にはお手洗い、自動販売機があり、ランニングのスタートにぴったり。準備を整えて走り出しましょう！

煥章館前の道路を挟んだ反対側、ここに駄菓子の自動販売機があります。可愛らしいイラストが目を惹く自販機、地元でチョークアートのアーティストとして活躍する丸野雅代さんの手によるもの。そして丸野さんは毎年飛騨高山ウルトラマラソンに出場するほど熱の入った市民ランナー、今回のランニングコースの考案者でもあります。ここでオヤツを買って、ランニング途中のエネルギー補給源にしましょう。

煥章館を出て左へ、町中を軽く流していくと鳥居が見えてきます。桜の名所である飛騨護国神社の鳥居です。春は桜を見ながらのお花見ラン、秋は参道を彩るイチョウの葉の絨毯の上を走ったり、ちょっと寄り道してみても♪ 神社はお堀が巡っており、このお堀に沿って左へ折れます。歩道が狭いので注意して。

お堀を通り過ぎまっすぐ進むと江名子川が見えてきます。川の手前を左、川沿いを進みます。左側にあるカフェが目印。休憩にはまだ早いと思いつつも、店内から漂うコーヒーの香りについつい足が向いてしまうかも…。江名子川の風情を眺めながら自家焙煎の熱い一杯が魅力的です。

この川沿いは細い道なので少しスピードを落としましょう。道の狭さが気になる場合は、橋を渡った反対側を走ってもOK。

春は桜、秋は紅葉がみごとな江名子川沿い。歩いても走っても見とれてしまう気持ちの良い道です。細い曲がりくねった川は古い家屋や民家の軒をかすめるように蛇行し、いかにも古都の風情があります。この江名子川沿いを走るとなんだか心がほっこり…行きはゆるやかな下りなので気持ちよく楽しめます♪

川沿いにゆっくりと走ると、右手に板張りの外壁の洋館が見えてきます。国指定登録有形文化財の旧須田歯科医院です。大正時代の洋館らしい風情がある建物を右に折れ、北山公園を目指します。ここからキツイ上り坂になりますが、頑張って！坂道を走り切ると疲れも吹っ飛ぶ最高の景色が待っています！しかも、走っているすぐ横をカモシカが顔をのぞがせていることも♪ キツイ坂ですが登る価値ありです！

北山のきつい坂を上りきった場所にあるカフェ櫟。地元市民に愛される老舗のカフェです。テラス席に吹く気持ち良い風を浴びながら、市内を一望できる眺望を楽しむことができます。店内も味わいのある飛騨家具が並び、目にも楽しいスイーツを味わえばついつい長居してしまいそう。

カフェ櫟の脇をゆっくり上ると北山の頂上、北山公園 鮎崎城址公園。古くから市民の憩いの場として愛されてきた小さな公園です。特に春は桜が満開となり、お花見を楽しむ人々で賑わいます。戦国時代には武将 金森長近が地元の豪族三月氏の討伐のためここに陣地を構えました。飛騨国初代藩主 金森長近も眼下に収めた飛騨高山の景色を眺めながら、一息入れましょう。

カフェ櫟の先を右に折れ、北山を下ります。一部勾配がきついので、足をくじいたりしないよう気を付けて。車の通りも少ないのでゆっくりと景色を楽しみながら走りましょう。

下り切った左側にあるのが櫻山八幡宮。境内には秋葉神社、天満神社などの末社もあり、荘厳な雰囲気が漂います。夏には風鈴が飾り付けられ、チリチリとした音色に涼を感じることができます。秋には有名な高山祭が開催される古社、境内は走らず、ゆっくり玉砂利を踏みしめて歩きましょう。

櫻山八幡宮の境内を突っ切り、参道をまっすぐ走っていくと、先ほどの江名子川に当たります。橋を渡り、左手の寺院「高山別院」に入りましょう。地元では「御坊さま（ごぼさま）」と親しまれている古刹です。広い寺内は駐車場としても活用されており、お手洗いや小さな公園もあります。車に気をつけながら通過します。

高山別院を突っ切り、国道を横断すればスタート地点の高山市図書館 煥章館に到着です。約4km、40分の道のりはいかがでしたか？グルメ、買い物だけじゃない、飛騨高山には様々な楽しみ方があります。ご自分だけのランニングコースを開発してみたら楽しいかも？

また、毎年6月には飛騨高山ウルトラマラソンが開催され、アップダウンの激しい100kmもの心臓やぶりのコースに超人達が毎年集まります。市をあげてランナーを応援する一大イベント、ぜひ参加を目指してみてはいかがでしょうか？