飛騨高山の郷土料理が味わえる飲食店3選
今回はここ飛騨高山でしか味わうことのできない「郷土料理」を提供する飲食店を3店舗ご紹介します。
旅の中での楽しみといえば何と言っても食事。
飛騨牛、漬物ステーキ、朴葉味噌など、旅先ならではの飛騨の味をぜひご賞味ください。
居酒屋 和田
「とりあえず和田に行こう」
老若男女問わず地元民からこよなく愛されている老舗居酒屋
創業1975年の和田は、2025年で50周年を迎える、地元民なら誰でも知っている居酒屋。
「一番街」という高山市の飲み屋街の中心に位置しています。
席はカウンターと座敷があり、おひとり様〜大人数まで可能。豊富なメニューと地酒はもちろん、和田名物メニューも人気。
そのうえリーズナブルな価格帯なのが、愛される所以です。
のれんをくぐり中に入ると、他の席からは楽しげな会話や、笑い声が聞こえてきました。
カウンターで隣に座った人同士が仲良くなることも多いようで、明るくてアットホームな雰囲気が店内に漂っています。大将をはじめスタッフの方々の元気もよく賑やかな空間で楽しく食事がいただけます。
今回は2人ということで座敷に案内していただきました。
早速注文をしてみました。
まずは焼き鳥から。
串4本盛り合わせ+飛騨高山プレジャーポーク豚バラ串(右)
ネギマ、砂肝、焼き鳥、レバー(またはハツ)各種盛り合わせは、全て塩味であっさり。食べやすいです。
右の飛騨高山プレジャーポークは、飛騨高山のブランド豚で珍しい逸品。
豚バラ串のきめ細かさ、口溶けの良さ、甘みのある脂身…。
ぜひ皆様に試していただきたいです。
漬物ステーキ(郷土料理)
こちらの「漬物ステーキ」は、白菜の漬物を炒めて卵と和えた、飛騨高山のソウルフード。お店によって味や見栄えが違います。
和田特製漬物ステーキは絶品。
味の濃い漬物と卵を組み合わせることによりまろやかな味になり、香ばしい白菜とほのかなバターの風味でより一層お酒が進みます。
ケイ(鶏)ちゃん(郷土料理)
「ケイ(鶏)ちゃん」は、醤油または味噌をベースにしたタレに漬け込んだ鶏肉を好みの野菜と一緒に炒めた郷土料理。
和田さんのケイちゃんはピリッとした味噌味で、甘みのある玉ねぎとキャベツとの相性が抜群。
和田名物 特製味噌おでん
飛騨のおでんは、味噌、醤油もあれば出汁ベースもあり、お店や家庭によってそれぞれです。
この和田さんのおでんは、卵、ちくわ、こんにゃくの上に甘みのある特製味噌がかかっており虜になること間違いなし。
和田名物 焼きナス(郷土料理)
焼きナスは全国どこでもありますが、飛騨では味噌味が主流。
こちらの焼きナスは最初に中身を混ぜることで、全体的に味が馴染むようになります。
贅沢に中身だけいただきます。
外側も食べられますが、硬めなのでそこはお好みで。
また、使われている味噌も焼きナス用の特製味噌。深みのある濃い味わいです。
和田名物 焼き豚足
私自身和田さんに訪れた際に必ず注文するのがこの豚足。
ピリッとした特製ダレ、カリッとした外側にプリッとした中身は絶品です。ぜひお試しください。
そして豊富な地酒も。
こちらは全て生酒。300mlの瓶で飲み切りやすいサイズ。
今回私がいただいたのは左から2番目久寿玉(くすだま)。優しい香りと適度な酸味、そしてほんのりとした辛味が特徴的。
飛騨の地酒、定番人気のひとつです。
飛騨の郷土料理、和田名物と豊富なお料理がありお腹も心も満たされる空間です。
ぜひ足を運んでくださいませ。
■居酒屋 和田
〒506-0017
岐阜県高山市朝日町23
TEL : 0577-33-4850
営業時間 : 17:00〜23:30(ラストオーダー22:30)
定休日 : 木曜日
※喫煙可能店のため20歳以下の方のご入店はお断りしております
京や
季節料理、豊富なメニュー、江戸時代の建物での食事はまさに「食文化の体験場所」
趣のある建物が特徴的な食事処「京や」。
それもそのはず、こちらの建物は新潟柏崎より移築した1860年(江戸時代後期)のもの。
駅から車で5分程、観光地「宮川朝市」の近くに位置し、ランチもディナーも多くのお客で賑わっています。
中に入ると広々とした空間、店内の骨董品、民芸品が温もりを与えてくれます。
落ち着きがあり、なぜか懐かしい気持ちになりました。
テーブル席と座敷があり、郷土料理、季節料理、一品料理、地酒と豊富なメニュー。
テーブルに案内していただき、おすすめの料理と一品ものをいくつか頼みました。
まず提供されたのが在郷(ざいご)盛り。
在郷(ざいご)盛り(煮物盛り合わせ)
色鮮やかな煮物の盛り合わせ。
手前左から2番目の煮物は「煮たくもじ」という料理です。「くもじ」は漬物という意味でかぶの葉や菜っぱの漬物を指します。これを醤油ベースで煮込んだものを「煮たくもじ」と言います。さっぱりしていて美味しいです。
在郷盛りはまさに故郷の味。季節により盛り合わせの内容も変わります。飛騨の四季をご賞味ください。
こも豆腐(郷土料理)
わらを編んで作ったむしろ「こも」で豆腐を包み、煮たのが「こも豆腐」。
出汁で煮たほうが味が染み込みやすく、一般的に出汁で煮るのが主流です。
型崩れしにくく食べやすい、普段の豆腐とは違う食感。さらに表面の気泡から染み込んだ出汁により口に含んだ時、旨味が広がります。
ころいも(煮付け)(郷土料理)
「ころいも」とは小さな芋のこと。小さなくず芋も美味しくいただこうという思いから生まれた料理です。
まずころいもを素揚げにし、その後甘じょっぱい砂糖醤油で煮詰めます。冷やすことで、さらにタレと絡みやすくなるそう。
柔らかい芋の食感と染み込んだタレが美味しく、箸が止まらない。
朴葉(ほおば)味噌(郷土料理)
「朴葉味噌」は、朴の木の葉っぱに味噌と具材を乗せた郷土料理。
朴葉は燃えにくく殺菌作用があり、さらにいい香りが移るため、飛騨地方では朴葉味噌の他に朴葉餅、朴葉寿司など朴葉を使う郷土料理いくつかあります。(たとえば朴葉餅、朴葉寿司には青朴葉を用います)
京やさんの朴葉味噌はネギ、きのこ、ワラビが入っています。焼きながら食べることで朴葉の香りと味噌の香ばしさ、具材の味が絡まり深みが出ます。
江戸時代からの建物で飛騨の郷土料理を味わえる、貴重な体験。
まさにアイムスリップした感覚です。
愛情のこもった美味しいお料理はどこか懐かしく温かくなる故郷の味。ぜひお越しくださいませ。
■京や
〒506-0851
岐阜県高山市大新町1-77
TEL : 0577-34-7660
営業時間 : 11:00〜14:00(昼)
17:00〜20:00(夜)
定休日 : 火曜日
駐車場 : 12台
飛騨の味 酒菜
拘りの詰まった空間と豊富な地酒、「飛騨の味」に酔いしれる
高山駅から徒歩4分。
好立地に位置する「飛騨の味 酒菜」は、ガラス越しに見えるカウンターと右奥入り口の土壁が特徴的な食事処。
中に入ると、すぐテーブル席があり、その奥にはグループ個室が。
店内にも入り口同様、特徴的な土壁が施してありました。
この土壁は国内外で目覚ましい活躍を見せる地元、飛騨高山出身の左官職人、挾土秀平(はさどしゅうへい)氏が手掛けた作品。
空間の調和とまるで自然の中にいるかのような感覚は、まさに木と土が呼吸する癒しの空間です。
-挾土秀平氏がこれまで手掛けた作品-
・サンクチュアリコート高山 アートギャラリーリゾート(岐阜県高山市)
・ザ ロイヤルパークホテル アイコニック - エントランス、24Fティーラウンジ(愛知県名古屋市)
・廣澤美術館 ザ・ヒロサワ・シティ - 正門(茨城県筑西市)
・羽田空港国際線本館JALファーストクラスラウンジ
・第34回主要国首脳会議 ゼロエミッションハウス - 円卓、座卓、壁(北海道 洞爺湖)
・ペニンシュラ東京 - レセプション壁、セレモニールーム、スイートルーム(東京都千代田区)
・NHK大河ドラマ真田丸の題字
・アンリ・ルルー - 壁(フランス・パリ)
・アリゾナムーン(アメリカ・アリゾナ)
etc.
空間もさる事ながらこのお店の食事はとても魅力的。
飛騨高山を代表する飛騨牛、郷土料理、豊かな自然で育まれた川魚、そして豊富な種類の地酒!
ランチ営業もしております。
酒菜名物 飛騨牛石焼ひつまぶし
一度に3回の味を楽しめる「飛騨牛石焼ひつまぶし」。
まずはシンプルにそのままいただきます。飛騨牛の甘味のある脂と香ばしさ、とろけるような美味しさ。これだけで全て平らげられそうです。
次は薬味でワンアクセント加えて味の変化を楽しみます。当然美味しい。
そして最後は鰹出汁で飛騨牛ひつまぶしに。贅沢な食べ方。出汁と牛の相性もまた抜群。
また、石焼なのでどのタイミングで食べても温かく、大満足です。
飛騨牛入り朴葉味噌
飛騨高山の郷土料理、朴葉味噌と飛騨牛のコラボレーション。
これまた素晴らしい。この写真を見ただけで美味しさが伝わると思います。
味噌がグツグツしてきて外側に少し焦げ目が付いてきた頃に混ぜて全体に味を馴染ませます。
柔らかく甘味があり脂身もある飛騨牛を味噌、野菜で絶妙なバランスに。
ぜひ食べていただきたい。
アマゴの一夜干し
渓流の女王と言われるアマゴ。
さっぱりとしていて、焼いた香ばしさと一夜干しで凝縮された旨味が噛めば噛むほど出てきます。
お酒がさらに進む逸品。
ニジマスの造り
なかなか口にすることのない川魚のお刺身。
臭いは全く気になりませんでした。
歯ごたえがあり繊細でまろやか、上品な味。食べていただければより実感すると思います。
地酒の利き酒セット
こちらの利き酒セットは全て地酒。3セットあり、それぞれ種類が違います。一度に三種のお酒を味わえます。
今回はお料理に合わせて楽しみました。
また、飛騨高山の全酒蔵の地酒をはじめ、近隣地域の飛騨の地酒もあり、お酒好きには堪らないお店です。
駅から歩いてすぐのところにあり、おひとりさまから2〜4人席、さらにグループ個室もあり、洗練された空間で心ゆくまでお食事を楽しむことができます。
まさに「飛騨の味」に酔いしれる。
ぜひ!素敵なお食事を。
■飛騨の味 酒菜
〒506-0026
岐阜県高山市花里町6丁目9-8
TEL:0577-36-2355
営業時間 : 12:00〜14:30(ラストオーダー14:00)(昼)
17:00〜22:30(ラストオーダー22:00)(夜)
定休日 : 不定休
飛騨高山の街並み、自然が大好きです。
そんな飛騨高山の魅力を写真を通してお伝えします。
生まれも育ちも飛騨高山で、大好きな地元を皆様にご紹介できること大変嬉しく思います。
この記事を通してより一層飛騨高山をご堪能いただければと思います。